あまやの物語

■子供のころに通った保育園を地域のために甦らせたい。


愛媛県松山市の、瀬戸内に浮かぶ島「中島」。みかん栽培がさかんで、島には多くの農業関係者、そして漁業・商工業者が暮らしています。しかし、少子過疎化の波はこの小さな島にも押し寄せ、とうとう私元あまや保育園(現:株式会社あまや社屋)のようすたちの通った天谷(あまや)保育園も、2009年にその歴史を閉じることになりました。

2007年に島に帰り就農していた弊社代表取締役の石橋伸一郎は、地区が寂しくなっていくことに危機感を感じました。「今までそこにあったものが無くなってしまうと、思い出までも希薄になってしまうのではないか。そのためには何とか、この保育園を再生して形として残し、ふるさとから都会へ出て行った島の人々が、“今も現役の場所としてこの保育園はがんばっているんだ”と実感できる場所にしたい」と、天谷保育園を事業所として利用できるように申請。2010年、天谷保育園は、農産物加工販売会社の拠点として甦ったのです。

今までずっと島の家を守っていた方々の中には、高齢化で家の手入れができず、空き家にしたまま都会に住む息子さん、娘さんのところに行かれた方もいらっしゃいます。もう島の家の守り手がいなくなって、ふるさとに帰りたくても“家がない”という方もいらっしゃいます。
そういった方々に、「ふるさとの、帰る地区、帰る場所」を残しておきたいというのが私どもの願いです。



■島の新しい産業をつくり、雇用創出を目標としています。

中島には多くのみかん栽培農家がいますが、高齢化で後継者問題も浮上しています。また、みかんの価格低迷もあり、島の農業の将来像について課題を残しています。そんな中、島のみかんを使って高付加価値の商品が作れないかと試行錯誤を重ねた末、誕生したのがあまやの「ジャム」「マーマレード」です。

あまやの海使用原料は100%中島の柑橘。しかも、信頼できる生産者から直接原材料を仕入れています。当社の商品を全国の方々に広く知っていただき購入していただくことで、島のみかん生産者の方への販売貢献に少しでもつながればと願っております。また、製造工場での雇用創出にもつなげていきたいと考えております。

島全体が活気をもって、活き活きとした島となるお手伝いを当社は行ってまいります。あまやの商品にどこかで出会ったら、私どもの想いを感じていただければ幸いです。